同じ賃貸アパート・マンション内での引っ越しはできる?手間や費用は?
アパートの別の部屋に移動したいな…という場合が時にあると思いますが、
同じ建物内での移動だからといって、簡単にできるというわけではありません。
「違う部屋に移動」を気軽に考える方は多いですが…
間取りや日当たり、設備などがちょっと違ったり、
入居した当時は1階しか空室がなかったけど今は希望していた2階に空きがあるとか、
隣接した部屋の人とちょっと相性が悪い…など。
賃貸物件の管理をしていると、様々な理由で「違う部屋に移りたい」、というご要望をいただくことがあります。
ですが、手続きや費用等についてご説明すると、「それならいいや」と諦める方も多いです。
「同じ建物の中で移動するくらいなら簡単ではないか」と考えている方が多いのかと思います。
どのような手間や費用がかかるのか、
物件やオーナーによって違いが大きな部分なのですが、
ご参考になる知識をお伝えできればと思います。
普通の引越しと大差ない!?移動にかかる手間とお金
まずはこの「同じ物件内での部屋の移動」ですが、
正式に手続きをすれば、「今住んでいる部屋を解約して、次の部屋を契約する」ということになるので、
実質的には普通に他の物件に引っ越すのと何も変わりません。
ほとんど同じだけの費用と手間がかかる、と考えるのが大原則です。
そうした「正規の手続き」の場合にどんな手続きや費用がかかるか、見ていきましょう。
■手続き
・入居申込書の記入、提出
・オーナー、管理会社、家賃保証会社の審査
・住民票など公的書類の取得と提出
・重要事項説明を受け、契約書などの必要書類に記名押印を行う
・連帯保証人がいれば連帯保証人も契約時と同様に手続きを行う
■費用
・前家賃
・仲介手数料(または契約変更のための事務手続き費用)
・敷金、礼金
・契約書に記載の規定の入退去費用(室内清掃料、鍵交換費用など)
・解約違約金
・原状回復費用
・家賃保証会社の保証料
・火災保険の保険料
・その他
通常は入居の費用と退去の費用は支払う先が別ですが、
同じオーナーさんの物件内の移動、となると、両方がまとめられるので、なんとなく種類や金額が大きく感じられるかもしれません。
「同じアパート内での移動」のイメージとして、
事務手続きの費用がかかることや、
契約書記載の清掃料などが発生することに「そんなにお金かかるんだ」という印象を抱かれる方も多いのですが、
借主さんにとっては「部屋を移動するだけ」という印象でも、
貸主さんにとっては「空いた部屋は綺麗にして次の入居者さんを募集する」ことになりますから、
通常の退去と何ら変わらず、契約に定められた清掃料金等や、原状回復費用が発生するのが通常です。
費用や手続きはオーナー・管理会社によって大きく違ってきます
基本的には通常の契約と変わらない費用がかかりますが、
オーナーさんや管理会社の方針やルールによって、色々と便宜や簡略化が図られる場合があります。
具体例を紹介していきます。
■申込み審査の省略
すでに一度審査済みなので、申込み審査は省略してくれる可能性があります。
ただ、最新の状況の確認などは行われると思いますし、
身分証明書や住民票などは新しいものを提出するよう求められるかもしれません。
■保証会社の初回保証料
家賃保証会社は会社によってはですが、
同じ物件内で同家賃程度の部屋に移るというくらいなら、変更手続きでそのまま保証契約が継続できる場合があります。
変更手続きが可能であれば、あらためて初回保証料などを支払う必要はありません。
保証会社によって契約変更ができるのか、それとも新規契約になるのかは違うため、
新規契約しなければならない場合は費用はかかります。
また、変更できる場合でも、次の部屋が現家賃よりも家賃が高い場合、保証料も増額分を求められるかもしれません。
■敷金をそのまま移動
敷金はもともと退去時に入居者さんに返却されるものですが、
返金等の手続きをせず、そのまま次の契約に移行してくれるかもしれません。
次の部屋が現家賃よりも家賃が高い場合、差額分を求められるかもしれません。
■契約自体の省略
本来は「現契約を解約」「新規に契約を結ぶ」のが正式ですが、
場合によっては簡易な変更合意書などを作成するだけで済ませるケースもあります。
契約書の作成は時間も手間もかかりますが、変更合意書はそれよりは簡単なので、
事務手続き等の費用も安めになるかと思います。
■一部費用の免除
これはオーナーさん、管理会社さんによりけりですが、
場合によっては、退去費用を少し安くしたり、
契約期間が重複している場合、片方の家賃は無料にする、といったような対応をしてくれるケースがあるかもしれません。
これはあくまでわずかな可能性程度に考えておきましょう。
■火災保険料(家財保険)
家財にかけている保険であれば、中途での住所変更が可能かと思います。
保険の満期のタイミングで引っ越すのあれば、契約更新と住所変更を同時に行えばよいですが、
保険の満期と引っ越しタイミングが違う場合、わざわざ一度解約して新たに契約する必要はないと思うので、住所の変更手続きをしましょう。
こういった手続きの簡略化や費用の免除・割引などは、オーナーさんや管理会社によってかなり差があるものです。
特に大手の管理会社さんなどとなれば、こういった手続きはかなり厳密に行われることが多いと思います。
他の物件ではやってくれたからといって、次の物件で同じ対応をしてもらえるとは限らないので注意しましょう。
許可が出ない場合や、分譲賃貸のケースも
ここまで、同じ建物の中の違う部屋へ移動するだけなのに、結構な手間がかかる、というのをご説明させていただいたわけですが、
そもそも、移動の許可が出ない場合もあります。
現在の部屋が居住困難な状況でもない限り、許可を出さないのもオーナーさんの判断ですので、
断られればそれ以上はどうしようもありません。
また、「一棟すべてをオーナーさんが所有しているアパート・マンション」を想定してお話させていただきましたが、
物件によっては「分譲賃貸」の場合があります。
分譲マンションを購入した人が、貸しに出しているお部屋のことです。
借主さんはあまり意識せず暮らしている方も多いかと思います。
「分譲賃貸」の場合は同じマンション内の違う部屋が賃貸募集をしていたとしても、オーナーさんが全く別の人ですから、完全新規の契約となります。
まずはオーナー・管理会社に問い合わせましょう!
同じ物件内での部屋の移動は、大前提としては、手続きも費用も普通の引っ越しと変わりません。
それだけの手間や費用をかけてでも引っ越したいのかどうかをよく考えるのも大切です。
その上で、何か便宜を図ってくれるかどうかはオーナーさんや管理会社によって大きく違いますから、
同じ物件内で引っ越したい、という場合はまずはオーナーさんや管理会社に相談をしてみましょう!
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