賃貸物件の「蜂の巣」は誰が駆除する?
夏から秋にかけてはスズメバチなどが活発なシーズン。
草むらや、家の軒など、様々なところに巣を作ります。
自分の家の敷地に出来た巣なら、自分の負担で駆除しますが、
賃貸物件の場合は、大家・入居者、どちらの負担で駆除するものなのでしょうか?
場所によっては結構な負担になる蜂の巣駆除
蜂の巣の撤去費用ですが、大体の場合1万円以上はするのではないかと思います。
高いところの営巣で、高所作業となる場合はさらに高額です。
賃貸物件のオーナーさん、入居者さんにとっては、
「一体誰が駆除の料金を出すのか」というのは気になるところかと思いますが、
なかなか判断が難しいことも多いです…。
アパートは共用部はオーナー負担、「入居者が管理すべき部分」は入居者の負担になるかも
アパートやマンションの集合玄関や、廊下などは共用部分です。
こういった「みんなが利用する部分」に出来た場合は、オーナーさんが駆除するべきでしょう。
これは特に問題ないかと思います。
一方、ベランダなどは基本的に入居者でないと入れない部分になります。
契約内容にもよりますが、
大概はベランダの管理は入居者に任されている形になっていますから、
出来た蜂の巣は入居者の負担で駆除する、というのは妥当な判断の一つではないかと考えます。
ただ、
「入居者任せにしておくと駆除がいつになるかわからないから」とオーナーさんが負担するというケースも少なくありませんので、
オーナー、管理会社次第でもあります。
この他注意することとしては、
アパート入居者さんが共用部の蜂の巣を勝手に駆除して、
後から「こっちで駆除したから」とオーナーに費用請求をしても、勝手に実施したものについては支払ってもらえない場合がありますから、
まずはオーナー・管理会社に連絡を入れて相談するようにしましょう。
貸家は全体が入居者の管理。例外もあるので確認を
庭を含めた賃貸戸建の場合は、アパートとはまた違ってきます。
貸家には基本的に共用部分がなく、敷地含めて全体が入居者の専有部分です。
自分の所有物とはいえ、入居者がいる以上はオーナーさんも勝手に敷地に入って蜂の巣がないかどうか確認したりもできません。
ですから、玄関先でも、軒天でも、庭の草むらの中でも、原則としては入居者の負担で駆除するべきでしょう。
が、例外として、
引っ越してきたばかりだけど営巣されているのを発見したであるとか、
オーナーに要望を出しても直してくれなかった壊れた換気口に営巣している…
といった場合は、オーナー側が負担するのが妥当かと思います。
上記の例でも、
「庭の草木をオーナーに勝手に刈ってはいけない言われている」場合はオーナー負担にするべきじゃないかと思いますし、
換気扇が「壊れてるのに気付いていたけど報告してなかった」ところに蜂の巣が出来た場合は、入居者側の負担が妥当かと思いますので、
契約・状況によりけりです。
一概には言えません。
あまりこだわらず、蜂の巣の撤去くらいなら、とオーナーさんが負担することもありますし、
オーナーさん本人が駆除に長けていてやってくれるなんてこともあるかもしれません。
まずはオーナー・管理会社に報告して判断を仰ぎましょう。
責任の問題よりまずは早急な駆除を!
ここまでの内容ですが、法的な判断というよりは、「賃貸住宅の管理をしている側としては一般的にはこう判断するであろう」というものです。
弊社としては、「この場所に作られた巣なら絶対に入居者負担!」などと決めつけるのはあまり良いこととは考えてはおりません。
蜂の巣の規模であるとか、かかった費用の大きさであるとか、賃貸契約の内容であるとか、
総合的に見て、費用負担を決定するべきです。
蜂の巣は入居者にとって不快や危険というだけでなく、近隣住民にも被害が及ぶ可能性も高いものですからまずは駆除が最優先で、
「どちらの費用負担か決まらないからずっと駆除できない」みたいな状態にならないよう、
弊社の管理物件については、賃貸戸建でない限りは基本的にまずは一旦オーナー様負担で実施させて頂くことが多いです。
その上で、原因が明らかに入居者様にある場合(入居者様が放置していた物品に巣を作っていた、入居者様がぶつけて空けた穴から侵入して巣を作った、など)は、ご説明して請求させていただく、というような流れですね。
この方法が正しい、というようなことはありませんが、まずは安全確保を最優先にして対応していただきたいと思います。
駆除されるまで、気を付けてお過ごしください。
実際の駆除については、
まずは市区町村に蜂の巣の駆除について問い合わせみるのが良いでしょう。
市の指定業者を利用することで補助金が出たり、
安い業者の紹介、防護服の貸出などを実施している場合があります。
ハチの営巣は、なかなか予防できるものではありません。
ですが昨今は忌避剤などを撒いたり、ハチ除けのグッズなども色々とありますので、
毎年のように作られるという場合は一考していただくと良いと思います。
時期によっては業者も混雑していて、
撤去がすぐにとはいかない場合もあります。
ハチを刺激しないよう気を付けてお過ごしください。
北海道恵庭市の不動産会社
(株)不動産の窓口
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