借りている家やアパートにエアコンをつけたい!
関東地方などでは当たり前に賃貸物件にエアコンがついていることが多いですが、
北海道含め北国ではエアコンがついていないことが多いです。
北国とはいえ夏場は暑い昨今。
賃貸物件にエアコンをつけることはできるでしょうか?
大家さんにエアコン設置の許可を取ろう
まずは、エアコンを「勝手に」取り付ける行為がどんな問題点があるか確認してみましょう。
アパート・マンション・貸家などの賃貸物件は、基本的に大家さんの許可なく増改築・改造、造作を加えるなどが禁止されています。
壁掛けエアコンは壁に穴をあける必要のある設備です。
エアコンを取り付けることが当たり前になっている地域では、最初からエアコン用の穴や、専用のコンセントが設置されていたりしますが、
北海道においては一部のマンションなどを除いてほとんどありません。
室外機も、外壁にビス穴などをあける場合があります。
電気工事が必要になることがあります。
大家さんの持ち物に穴を開けるわけですから、まずは許可を取りましょう。
取り付ける前に、退去時どうするかを考えよう
エアコンを取り付ける際の最大の問題点が「退去するときにどうするか」です。
入居者さんとしては、基本的には二択ですね。
・置いていくか
・取り外して持って行くか(または捨てるか)
です。
置いていくという場合は、まずは「置いていってもいいか」という問題があります。
入居者さんとしては
「便利な設備なんだから、大家さんの得になるだろうし、なんだったら設備を充実させたのだから買い取って貰いたいくらいだ!」
というところですが、必ずしも大家さんにとって嬉しいこととは限りません。
言うなれば中古のエアコン、いつ壊れるかわかりません。
壊れてしまい、次の入居者さんと大家さんとの間で、修理費用などに関するトラブルが起きるかもしれません。
「使わないから処分してほしい」と言われた場合、エアコンは家電リサイクル法の対象なので、処分するには通常、数千円ほどかかります。
大家さん側からすると、エアコンがついていることでリスクが発生することもあるのです。
気軽に考えない方が良いでしょう。
取り外す場合の注意点は、「壁に穴が残る」ことです。
電気工事を行ってコンセントを増やしたりしていることもありますよね。
こういったものを原状回復…「全部元の通りに戻す」となるとかなりの金額がかかります。
「設備は残していきますが、エアコンを取り付けていない状況でも問題なく住める状態にします」
というので決着をつけられればベストではないでしょうか。
エアコンの穴をふさぐための専用のフタ(クーラーキャップなどの名称で販売されています)を使って塞げば基本的には問題ないかと思います。
穴に丸めた布などを詰めたり、適当にビニールやダンボールなどを貼りつけて「塞いでおきました!」などということはしないようにしましょう。
(本当にこの手の適当な塞ぎ方の人が沢山います…エアコンに限らずFFストーブ等も)
室外機を外壁などに取り付けていた場合はビス穴が残りますから、こちらも塞ぐ必要があります。
外壁は少しの穴から水が入ったり亀裂が広がったりすることもありますから、きちんと業者さんに頼んで穴埋めするようにしましょう。
持ち家だというならともかく、「借り物」である建物に対して素人工事は危険です。
ともあれ、「退去時どうするか」は取り付け前に決めておいて、オーナーさんに了承を得ておくのがベストです。
使用時のリスクなどを考えよう
便利なエアコンですが、使用することでトラブルが発生する可能性もあります。
集合住宅では、周辺の入居者さんから「室外機の音や振動が気になる」と言われるかもしれません。
集合住宅は室外機などの設置箇所も限られますから、まわりに迷惑にならないかどうか、設置前によく確認が必要です。
北国では雪の問題もあります。
室外機を設置する予定の箇所には屋根からの雪が落ちてきたりしないでしょうか?
落雪で壊れないように配慮も必要です。
また、大家さんの設備ではないということなら、壊れた時は原因がなんであれ修理費用は入居者さんの負担です。
壊れて水漏れが発生したりすると、壁が濡れて汚れ分の修繕費用もかかります。
壁掛けエアコンの設置ができない場合
壁に穴が開く、となると大家さんとしてもそう簡単に許可というわけにはいきません。
また、許可は得たものの実際に設置場所について考えたら迷惑にならず安全に室外機を置く場所がどこにもなかった…ということもあるでしょう。
壁掛けエアコン…天井付近につけるエアコンと室外機がセットになったものは、取り付け工事も大変ですから、賃貸物件では設置できないのは考えられる事態です。
それでもどうしてもエアコンが欲しい!
という場合は、窓用エアコン、という手もあります。
エアコンと室外機が一体になっている、窓に取り付けるエアコンです。
工事が必要ないので賃貸物件でも取り付けは簡単です。
とはいえ騒音や振動などによるトラブルの可能性は依然ありますし、窓用エアコンにもメリット・デメリットがありますから、事前によく調べてから設置しましょう。
この他にも移動式エアコンや、狭い範囲であれば冷風を送る家電はありますから、上手く活用していきたいですね。
エアコン以外の解決方法もあるかもしれない
貸家・貸アパート・貸マンション。
大家さんが設備としてエアコンを設置してくれれば話は早いのですが、
エアコンが生活必需品として一般的ではない地域では、あまり見込めない可能性です。
許可が出るかどうかもわからない…。
とはいえ熱中症などの危険性もあります。
どうやっても熱がこもって窓をあけても下がらない、という場合は室温などを測って記録し、
「色々と自分でも対策を取ったが、どうしても室温が高く、通常の方法では室温が下がらない。オーナーさんのほうでも何か対策を検討して貰えないだろうか」
と、記録を提示して大家さんに相談してみるのも一手かと思います。
エアコンとはいかずとも、風通しを良くするため、「はめごろしの窓を開閉できるものに変える」といった工事は、弊社管理物件でも行ったことがあります。
通常の生活が出来ないような部屋というのは、居住用の賃貸物件として問題がある、ということですので、大家さんにはある程度「通常の生活が出来る部屋」にする必要があります。
とはいえ大家さんに出来ることも限度がありますから、そう簡単な話でもないですが…。
熱中症は命にも関わります。
北国の夏は短いですが、皆さま十分な対策を!
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