突然アパートを相続!?取り急ぎするべきことは?
親族が所有・管理していたアパートやマンション、貸家などが、突然相続で自分のものになってしまった…。
まずは入居者に迷惑がかからないように対応しなければいけません。
やらないといけないことを確認しましょう。
管理体制の確認をしましょう
アパート経営、管理のノウハウなんてまったくないのに、突然アパートの所有者になってしまった…。
親が入院などで管理をできなくなり、子供の自分が管理をすることになってしまった…。
ありえないことではありません。
建物の名義変更なども大事なことですが、まずはアパートに住んでいる入居者さんへの素早い対応が大切です。
アパートなどの管理については、大きく二つの管理体制があります。
■オーナーによる自主管理
■管理会社への委託管理
前者は文字通り、大家さんが自分でアパートの管理をする形です。
後者はアパート管理を行ってくれる会社に、お金を払って管理を委託します。
管理をするって、どういうことをするのか……については、弊社の「賃貸管理」の案内ページに、管理業務フローの画像がございますので、よろしければご覧ください。
例としては、
■空室の募集 ■入居者さんからの相談等の対応 ■家賃の集金
などです。
どこかの管理会社に管理を委託をしていた場合は、
管理会社に「相続をしました」ということを連絡すれば、あとは基本的なことは管理会社が対応したり、相談にのってくれるはずです。
しかし、大家さんが自分で管理していた場合はどうしたらいいでしょうか。
契約書を探しましょう
まずは賃貸借契約書を探して確認しましょう。
家賃がいくらなのか、いつまでの契約なのか、連帯保証人がいるのか、家賃以外にかかるお金についてなどなど、賃貸経営に必要な情報が書いてあるはずです。
相続の場合は「賃貸人(大家さん・オーナー)」という役割も、賃貸借契約も、そのまま相続されるので、
特に契約を結び直す必要も、オーナーが変わることについて入居者さんの同意を得る必要もありません。
更新契約の際などに変更すれば大丈夫です。
ただ、古くからずっと契約している場合、ちゃんと残っていない、
あるいはオーナーの知人なので口約束で賃貸入居している、というケースも少なからずあります。
その場合はこの機会に改めて契約を結びなおしてもいいかもしれませんね。
入居者さん側とよく内容を確認して契約しましょう。
入居者さんへ連絡しましょう
何はともあれ、「オーナーが変わった」ことを入居者さんに連絡する必要があります。
■オーナーの名前
■今後の連絡先
■家賃の振込先
を伝えればまずは大丈夫です。
「賃貸人変更通知」などという形で、書面などにして送るといいでしょう。
ただ、「オーナーが変わったと名乗る怪しい人」みたいな形で疑われる可能性もありますので、
きちんと自分と前オーナーの関係や、引き継いだ証明などを用意しておいたほうが良いかもしれません。
昨今は色々と詐欺が多いので、皆さん警戒していますからね。
契約していたものや、毎月の出費などがないか確認しましょう
前オーナーさんが何か記録をつけていてくれたりすると助かるのですが、早々都合よくもいきません。
確定申告などの都合もあるので、大概どこかに書類などをまとめてあるとは思いますが…。
領収証を調べて、毎月・毎年支払っているものがないかどうかや、
通帳などを見て、定期的に振り込んだり、引き落とされたりしていないかというのを見てみるのも良いですね。
具体的にはこんなものがあるかもしれません。↓
■電気、水道などの公共料金の支払い
水道料金などをまとめて大家さんが支払っている場合、
大家さんがメーター検針をするタイプだった可能性もありますので、今後毎月検針して、入居者さんに請求をしていかなければいけません。
■消防設備、受水槽、エレベーター等の設備のメンテナンス費用
■建物に対してかけている保険
■土地が貸地だった場合の地代
などなど…
このような出費が確認されたら、順次名義変更・引落口座の変更などの手続きをしていきましょう。
このほか、入ってくるお金に関して、
■家賃が契約者の名前ではなく、別の人・会社などから振り込まれている
という場合があるかもしれません。
家賃を代行して引落・振込をする保証会社などの業者と契約している場合や、
生活保護などで市町村から支払われている、
何らかの事情で別の人が代わりに支払っているなどの場合があります。
振込み手続きなどの都合もあるので、早めに連絡を取りましょう。
管理をしていくことについて
少し厳しい話になりますが、
大家さんが管理に不慣れかどうかというのは、同じだけの家賃を払っているわけですから入居者さんにとっては関係ありません。
前オーナーさんと同じように対応を求められます。
「前のオーナーさんは草刈りに定期的に来てくれてたのに、今年は全然こないな」
「毎月家賃の集金に来てくれてたのに、全然来てくれないな」
と、入居者さんにとっては前と違うことが不満や負担になるかもしれません。
「家賃収入」は「不労所得」に数えられますが、実際のところ、アパートの管理というのは入居者さん側の都合にも左右される、手間のかかる仕事です。
「水が漏れている」「隣の部屋の騒音」「草が伸びてきた」「修理は仕事の都合で何曜日の何時でなければならない」「とにかく今すぐ見に来てほしい」「家賃が支払えないので待ってほしい」…などなど。
前のオーナーさんと今の自分が、同じように対応できる環境であるとは限りません。
お仕事があったり、アパートから遠い場所に住んでいたりもするでしょう。
法律などの知識も身につけていかないと、入居者さんに訴えられるなどの可能性もあります。
売却をするにしても、すぐに売れるものでもありません。
引き渡すまでの間は、責任もって管理していかなければなりません。
賃貸仲介してくれた会社などは相談には乗ってくれるでしょうが、「仲介」という立場では大家さんのするべきことを代行するような権限がありません。
アドバイスする程度が精いっぱいです。
「管理会社」に管理を委託することで、こういった負担を軽減することができます。
勿論、お金がかかることですし、信頼できる管理会社を探すのも大変です。
しかし、知識ゼロからのアパート管理は、時に入居者さんに迷惑をかけてしまう場合もあります。
ちょっと難しいかもしれない、自分の手に余る、という場合は、専門家に任せるのも一手ですから、管理委託という手段も検討してみてください。
賃貸経営はなかなか簡単なことではありません。
親族が所有しており相続する可能性がある場合、機会を設けて、事前に話し合いが出来ると良いですね。
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