「ペット飼育不可」の物件、金魚だったらいいのか問題
ペット飼育不可の物件であっても、ちょっとしたペット?を飼育しているケースというのはあります。
夏の間に掴まえたカブトムシやクワガタとか…。
お祭りですくった金魚とか…。
でも、それって実際問題、良いんでしょうか?
何の生き物でも、ペット不可なら原則禁止と考えよう!
ペット飼育不可物件、とはいうものの、
部屋に金魚の水槽などを置いている方は実は結構いらっしゃるかもしれません。
「小さな魚や虫、ハムスターなどの小動物」について、
ペット飼育不可物件の場合でも、このくらいはいいんじゃないかな?と、
黙って飼っている方もよくいらっしゃいます。
結局なぜ賃貸住宅でペット飼育不可なのかと言えば、
騒音や臭いで周囲に迷惑をかける可能性や、
室内に傷や臭いをつける可能性を考えてのものです。
鳴かないし、あまり匂いもしない、ケージからもほとんど出ないような生き物の場合、
実際、オーナーさんや管理会社によっては許容されるケースも多いと思います。
しかし、
「ケージから脱走して部屋を汚したり傷つけるかも」
「管理が不十分だと悪臭がしたり、虫が湧くかも」
「水槽から水が漏れたりするかもしれない」
といった可能性は十二分にあり、ペット飼育不可の物件は原則、魚や小動物についても基本的には禁止されている、と考えておきましょう。
小さめの水槽一個分だけなら、繁殖等させず一匹だけなら、と許可が出る可能性はあるかもしれないので、
きちんと確認、許可をとって飼育するかしないかを決定するようにしてください。
飼育規模が桁違いなのですが、水槽での生き物飼育による建物への影響の参考として、
有名な動物系Youtuberの「ちゃんねる鰐」さんが、「5年間、100匹以上の生き物を飼育したあとの家の状態」を公開してくださいましたので、ご紹介します。↓
水槽の重さでへこんだ床や、
湿気でカビたり、こぼれた水による腐蝕・傷みも多数確認できます。
鰐さんの家はご購入されたものなのでご本人の問題ですが、賃貸住宅の場合は原状回復をしなければなりません。
映像を見る限り、飼育規模の割に建物の状態は綺麗なように見受けられますので、
鰐さんが衛生状態等を気にして、丁寧に管理されていたのではないかと思われますね。
水槽一個で床をボロボロにしてしまう人も中にはいらっしゃいます。
金魚の飼育で近隣の方にご迷惑がかかることはほとんどないでしょうが、
水気、というのは想像以上に建物にダメージを与えます。
水槽一個であったとしても、
・重さを分散するよう下に板などを敷く
・水がこぼれてもいいように備える、濡れたらすぐに拭く
・カビの発生に注意し、時折水槽を移動させて壁や床の状態を確認する
などの管理を行わなければならないでしょう。
また、ペット飼育不可の物件には動物アレルギーの方が動物を避けようと入居されているケースもあります。
気軽な飼育が、ご近所さんの体に悪影響を与える可能性もある、ということをぜひ覚えておいていただけますと幸いです。
また、ルールを無視して飼育している状態は、ペットの健康等へのリスクがあるかもしれません。
以下のブログもよろしければお目通しください。
1匹程度では「信頼関係を損なう」とはみなされない、けれど…
では、金魚や虫を飼育したことで退去させられる可能性があるか…
というとちょっと別の話にはなってきます。
オーナーさんが入居者さんを退去させるには、「信頼関係が大きく損なわれた」というのが必要です。
子どもが取ってきたカブトムシやクワガタを1~2匹、であるとか、
お祭りでとってきた金魚1~2匹、
を飼育していることで、裁判等で「信頼関係を損なう行為をした」と判断される可能性は低いでしょう。
しかし、それでも金魚や虫をペットに含む…と考えて判断をしなければならないのは、
犬や猫にくらべて可能性や規模が小さいとはいえ飼育によるリスクがゼロではないことや、
最初は1匹、小さなケージでスタートしたとしても、そこから何の約束事もないのをいいことに、際限がなくなってしまうといったような事態を防ぐためです。
契約書に記載がないならなんでも許される、といったことはありませんが、
記載がないからと、常識の範疇外のことをする方、というのはいるものです。
観賞用魚や虫が好きな人の中には、いくつも水槽やケージを用意し、時に繁殖をさせる方もいます。
設備も必要です、場所もとります、水や土を入れた水槽やケージは重たく、重量の問題もあります。
「ケージから脱走して部屋を汚したり傷つけるかも」
「管理が不十分だと悪臭がしたり、虫が湧くかも」
「水槽から水が漏れたりするかもしれない」
といったトラブルの発生する可能性や、発生した場合の被害規模も大きくなるでしょう。
オーナー、管理会社はあらゆる事態を想定しなければなりませんから、
1匹の魚や虫の飼育であっても、「契約上、条件や飼育数に制限がない」等を言い訳に、そこから際限なく増やされたり、周囲に迷惑になることがないように、
契約を交わした上での飼育を許可することが望ましいと考えられます。
実際の問題として、子供がとってきた虫や金魚を室内に置いておくことに目くじらをたてるようなオーナーさんは滅多にいないとは思いますが、
趣味が高じてもっと増やしたい、長期的に飼育したい、といった場合は、
虫や魚であってもご相談の上で飼育することをおすすめいたします。
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