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2021年06月07日
不動産の窓口ブログ

【賃貸管理のトラブルQ&A】「孤独死」は「心理的瑕疵」?

「心理的瑕疵」のある部屋はそれを告知する義務があり、場合によっては「事故物件」として賃料を値下げしなければならず、賃貸オーナーさんにとっては大きな損害です。

しかし今や「孤独死」は避けられない問題。

「孤独死」が発生した部屋は全て「心理的瑕疵」があるとしなければならないのでしょうか?

「心理的瑕疵」「事故物件」とは?

そもそも「心理的瑕疵」

つまり「住むには問題ないのだが、気持ちとして嫌だなと感じる出来事が発生したり、周囲にちょっと避けたい施設などがある」、という欠点を言います。

過去に自殺や殺人などで「室内で人が死亡した」であるとか、あるいは自殺未遂で騒ぎになっただとか、

火災などの事件事故が発生した、他にも「周辺に葬儀場などの心理的に避けたい施設がある」なども心理的瑕疵です。

 

中でも「室内で人が死亡した」というものは「事故物件」と呼ばれ、多くの場合、家賃を値下げして募集を行います。

 

しかし、この「事故物件」というものの定義は、はっきりと決まっているわけではありません。

 

殺人自殺火災などによる死亡事故が発生したという場合は明確に「事故物件」扱いになるかと思いますが、

事故病気老衰による孤独死となると判断が難しくなってきます。

 

「死」は自然現象です。

増して、今は高齢化社会が進み、年齢を問わず一人暮らしの方自体も増え、室内での「死」が発生することは不可避です。

孤独死が発生したということだけでは、必ずしも心理的瑕疵と呼べるわけではないというのが、過去の裁判でも出ています。

 

孤独死が「心理的瑕疵」かどうかは状況によりけり

では、「孤独死」でもどういう場合なら「心理的瑕疵」になるのでしょうか。

 

基準としては、

「そんな事情があったなら、他の部屋と同じような条件では住みたくない!」

と一般的に思われる状態だったかどうか、です。

 

過去の事例では、

「死後、すぐに発見されて室内の状況にも異常がなければ、心理的瑕疵にはあたらない」

と判断されています。

 

死にかかわる問題なのでどうしても、少し直接的な表現となりますが、

長い期間発見されず、時間経過によりご遺体が損傷してしまうような状況になっているであるとか、

病気による喀血や転倒による外傷などで出血があり、部屋に血がついている状況であっただとか、

この他、あまり死因が穏やかなものではなかったと明らかにわかる場合は、心理的瑕疵となるかもしれません。

 

「そんな事情があったなら、住みたくない!」

と思うかどうかというのは個人差があることですので、難しいのですが…。

 

「事故物件に関するガイドライン」の策定が進められています

そんな、曖昧で難しい部分の多い事故物件に関する事項なのですが、

国土交通省で、

宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取扱いに関するガイドライン

というものが作られようとしています。

(2021/6/18までパブリックコメントを募集中

 

死亡事故について調べたりするのが大変だったり、

孤独死を避けたがるあまり、単身高齢者の入居を断るケースが増えているのをどうにかしよう、ということで作られようとしているガイドラインです。

宅地建物取引業者…とあたまについている通り、不動産会社が契約書を作ったり、物件の情報を公開するときのためのものですが、

ガイドラインがあれば、一般の方も含めて、ガイドラインに沿った形を取ることが多くなるでしょう。

 

前項で事故物件になるかどうかは「状況によりけり」とご説明しましたが、

このガイドラインが決定すれば、もうちょっと明確な線引きがされることになるのではないかと思われます。

色々上記で述べたことも、今後変化していくかもしれないので注意が必要ですね。

とはいえ、「嫌なものは嫌」な人はいます。

ガイドラインが設定され、例えば「人が亡くなった物件であっても、数年経てば告知する必要はありません」となる可能性は今後大いにありますが、

かといって、ガイドラインによって人の忌避感が軽減されるかというとそんなことはない…というのが、厄介なところでもあります。

 

告知する必要はないから伝えなかったけれど、

噂というのは尾ひれがついて広まりがちなものです。いつ耳に入るかわかりません。

事故がいつのまにか自殺という話になっていたり、根も葉もない幽霊の話がいつのまにか誕生したり、面白おかしく吹聴する人も時には現れます。

そして、「オーナー・管理会社が教えてくれなかったもの」を「周囲の人が教えてくれた」となるとやけに真実味が増したように感じられるもので、

知ってたら借りなかったのに…と思われてしまうようなことはあるかもしれません。

 

嫌悪感・忌避感には個人差があります。

告知義務のないような死亡事故であっても、

入居前に「事故物件じゃないですよね?」と気にするような方の場合は、簡単に伝えてあげることも必要かと思います。

断られてしまうかもしれませんが、入居後に気持ちよく生活してもらうに越したことはありませんからね。

 

 

 

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