集合住宅の「他の人を追い出そうとする迷惑行為」の存在…
ネットで、「集合住宅の他の部屋の人に嫌がらせをして退去させようとする住人」についての話題をいくつか見かけました。
俳優の河相我聞さんが出会ったという謎の手紙
俳優の河相我聞さんのブログでの記事が最近は特に話題になっていました。
ちなみに河相我聞さん、ブログの文章がなかなか面白いので読んでみると他の記事も面白いものが結構あります。
ぜひ読んでみてくださいね。
さて、上記のブログを要約すると、
「管理会社を装ったニセの『クレームがあるので騒音をやめてください』という通知が投函され、妙な人に目を付けられていることに怖くなって退去した」
というような内容です。
河相さんが遭遇したのは手紙によるもので、騒音を注意する内容だけで、退去までさせようとしたか…となると判然としませんが、
隣から壁を叩いてきたり、夜中にドアやチャイムを鳴らしたり、怒鳴ったり、
あるいは玄関前を汚す、ドアに貼り紙をする…などなど。
「言いがかりをつけるなどの行いをして、隣室・階上階下住人を威圧する人」
というのが、世の中いるものなのです。
相手が気に入らない、または「隣に人が住んでいないほうが自分が快適だから」といった理由で、追い出そうとする目的であると考えられます。
そんな人には退去して欲しいけれど…
こういった問題のある入居者を退去させられないのか…
というと、もちろん、退去はさせられます。
が、簡単なことでもないというのが現実です。
以前にも ↓ のような記事を書かせて頂いたのですが、
「本当に迷惑行為をしているのかどうかの証拠を集める」ことと、
「何度か通知をして、『通知したが改善しない』という証拠を集める」のが原則です。
その上で裁判所が認めてくれれば退去させられます。
健康被害や暴力、器物損害、名誉棄損といったものがあればまた違うでしょうが、
直接の被害がない行為であれば、おそらく部屋を出てもらえるのは数ヶ月後、数年後の話になるでしょう。
が、嫌がらせされている側は、「嫌がらせをしてくる側に自分の住居がバレている」ことが非常に不安ですから、
そんなに長い時間をかけて証拠を集めたり、訴えたりするより、早く退去して縁を切ってしまいたいでしょう。
先のブログの河相さんも、引っ越し費用がかかったとしても「おかしな人には関わりたくない」と物件を引き払ったわけですし…。
次々と人が出て行ってしまうのではオーナー側にとって損害がありますから、
弁護士等を頼んできちんと手配をすれば、解約と損害賠償を請求することもできるかもしれません。
しかし「隣の人に嫌がらせをして追い出そうとする人」なんて、オーナーさんだってそんな妙な人とはあまり関わりたくない…というのが実情。
裁判には手間もお金もかかるのに、おまけに相手は常識が通用しなさそう、となればなかなかすんなりと手を付けられるオーナーさんも少ないわけです。
こんな行為をする人は滅多にいませんから、オーナーさんも対応に不慣れですしね…。
退去してもらうまでにすること、防止策は?
結局どうすればいいのか…ということになりますが、
対応としてはどんな迷惑行為であれ、「きちんと証拠や記録を取る」ことです。
いつどんなことをされたのか。
それに関して、いつ相談を受けたのか。
迷惑行為を行った人への告知は内容証明を使用するなど。
オーナー、入居者、管理会社等で連絡をとって証拠をまとめ、法的に勝てるように準備をしっかり整えておくようにしましょう。
また、オーナーさんは余裕があれば各階通路を見渡せるようなところに防犯カメラをとりつけるなどすれば、
ドアを叩いたり手紙を直接投函したりするような嫌がらせというのは防止可能かもしれません。
実際に行われた時の頻度や時間などの証拠にもなりますしね。
しかし、それで退去させられてきちんと懲りてくれればいいのですが、
次の引っ越し先でも同じことをやったりするのかもしれませんね…。
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