苫小牧市でアパート外廊下の床が抜ける事故…オーナーさんは確認を!
北海道苫小牧市でのアパートの外階段の床が抜け、複数人が怪我をした事故が起きました。
老朽化の責任はオーナーに…一度状況確認と対策を!
外廊下床抜け5人転落 意識あり
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20201017/7000025800.html
2020年10月17日の夕方に起きた事故で、不幸中の幸いで命に別状はないようです。
私が不動産屋なので、親に「こういう場合はだれの責任になるの?」などと聞かれたのですが、
原因にもよりますが、老朽化であれば基本的にはオーナーの責任です。
誰かが通常考えられない使用方法をしたり傷をつけたりしたならその人の責任もあるでしょうし、
悪意を持って床が抜けるようにした人がもしも居たなら、当然その人が悪いです。
作ってまだ1~2年くらいしか経ってないなら、施工業者の責任かもしれません。
とはいえ、被害を受けた人がまず賠償を求めるのはオーナーさんです。
その上で、オーナーさんは傷つけた人や施工業者などに賠償を求める…という流れになります。
「工作物責任」というのがあって、オーナーさんに過失がないとしても、建物など「工作物」の所有者・占有者は責任を問われてしまうのです。
当社が管理している集合住宅は定期的に見廻り点検を行い、
外階段や通路が傷んでいるところがあった場合は、オーナーさんに報告などを行っています。
しかし、ご報告をしてもオーナーさんが工事をするか、できるか、というのはまた別で、
階段を修理するとなると、それなりの費用がかかります。
予算をつけられずにいる間に、さらに老朽化が進んでいく…ということに。
ましてや苫小牧市は海沿いの町で、市街地はどこでも1~2kmで海に行けるような土地柄ですから、
金属の腐食は内陸の恵庭市より早いのではないでしょうか…。
危険なのはわかっているけど、すぐには手を付けられない、というケースも多い外階段・廊下の修理。
他にも色々と理由はありましたが、外階段・廊下の老朽化を直せないというのを理由の一つにアパートを売却された方もいらっしゃいました。
物件所有者さんは一度管理物件の外階段・廊下廻りを確認してみてください。
軽微なうちなら軽微な補修で済みますから、定期的な確認が大切です。
入居者さんのみならず、出入りする方、周囲を通る方の安全にも関わるものです。
建てたり購入する方は、将来修繕のことも見通しておきたいですね。
賃貸経営には計画的な修繕が大切です。
この機に「保険」も見直したい!
管理が不十分、修繕が間に合わず入居者の体や物を実際に傷つけてしまった!
という場合は賠償というお話になってきますが、
こういったケースでは一般的な住宅保険だけでなく、特殊な補償をつける必要があります。
保険会社によって特約の名称は違いますが、
建物の所有者の管理が原因で起きた偶然の事故で、法律上の賠償責任が生じた場合に、賠償費用を補償する特約をつけられる場合があります。
ご加入の保険屋さんにお伺いされると良いかと思います。
現在加入中の保険がどういった内容か確認し、見直しをかけるのも大切です。
この機会に…というのなんですが、アパートオーナーの皆さんは確認してみてください。
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