ペット飼育不可物件で出くわすペットの話
多くの賃貸住宅ではペットの飼育が禁止されています。
が、あんまりにも堂々と飼育されると、とっさに何も言葉がでてこないものです。
当たり前のようにそこにいた、犬
もう、大分前に退去された方のお話ですが、
管理アパートの一室を訊ねた時のことです。
室内で調子の悪い設備があるから見に来てほしい、ということで伺ったのですが、
室内に入らせてもらうと、リビングの一角がフェンスで仕切られており、
その中に堂々と、実に立派な犬がいらっしゃったのです。
中型、と呼ぶには大きく、大型犬と呼んで差し支えなかったと思います。
ペット飼育不可のアパートなのですが、あまりにも堂々とそこにいらっしゃるので、当時まだ経験も浅かった私は何を言っていいやらわからず、
「犬ですね…」
などと言って仕事を終え、その場を立ち去り、
事務所に帰ってきて
「犬がいました…」
と報告をした、という出来事でした。
木造のアパートで大型犬を飼っていて、それまでなんら周囲とのトラブルも無かったのですから、よっぽどよくしつけられていた犬だったのでしょう。
その後、退去されるまでの間も何事もありませんでした。
トラブルがなかったのは良かったですが、犬のしつけがしっかりとできるのでしたら、どうか基本的なルールは守っていただきたいものです…。
この他にも、外回りの点検で訪問したら窓からこちらを見る猫と目が合ったり…ということもありました。
実はこれは割とよくある気がします。
大体お問い合わせをすると「一時的に預かってる」「来客者がつれてきた」とご回答をいただくことが多いですね…。
真実やいかに、といったところではありますが、
ペット飼育不可の物件は基本的に一時的な預りも、来客者のペットを連れ込むことも禁止されているかと思いますので、ご注意ください。
生き物相手だけに、対応も大変です。
禁止物件でのペットの飼育、というのは管理会社的になかなか対応が大変なものでして、
いかんせん生き物ですから、
「今すぐ手放して下さい!」
と言って、手放せるものではありません。
引っ越すにしても、ペット可の物件というのは数が少ないからなかなか見つからない。
どこかに預けるにしても預け先が簡単に見つかるわけでもなく、
「引き取り先・あるいはペット可の転居先が見つかるまでの間は…」などと言っていると、いつまでも見つからないからとズルズル続いてしまったりしますから、
一時的に有料の施設でもなんでも使って、とにかくなるべく早く、物件から離していただかざるを得ません。
禁止される行為をしているのですから、
現状あまり迷惑になっていないとしても正してもらわなければ、きちんと契約を守って居住していただいている方々に申し訳が立ちません。
生き物を人間の都合でどうこうしろ、というのは非常に心苦しいもので、
契約を守ってもらいたいだけなのにまるで悪人の気分です。
かといって、手放せ、と言っているのはこちら側ではあるんですが、
「じゃあ、手放します」
と簡単に実家に引き取ってもらったり、別の人に譲り渡したりしているのを見るのも、
「そんな簡単に手放せるような気持ちでペットを飼っていたの…?」
という気分になってしまって、気持ちのいいものではありません。
(適切な環境に置けないのならば、手放すのも一つの愛情とは思いますが)
何かの拍子に発覚して、退去や手放すよう言い渡される…ということは、
飼育不可物件でペットを飼育している方々、皆様にありうることだと思います。
急な環境の変化や、慣れた飼い主と引き離されるようなことは、
動物たちにとっても良いこととは言えません。
賃貸契約上の可不可も含めた上で、飼育環境を整えてあげてください!
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