借主と居住者が違う賃貸契約での「借主の責任」を確認しましょう!
親が部屋を借りて子が住む。子が部屋を借りて親が住む。
法人が部屋を借りて社員が住む。
賃貸住宅の契約で「借主」と「居住者」が違う、借主は部屋に住まない、というケースはよくありますが、
何かあったときに責任を持つのは「借主」であることに注意が必要です。
居住者が別の場合、借主が契約の当事者である認識が薄い、忘れてしまうことがあります。
借主と居住者が違う賃貸契約を行うときに、借主になられる方が「あまり深く考えずに契約主になっている」ことがあります。
というのも、
借主の名前で部屋を借りるけれど、契約時の費用や家賃、それに生活のお金もすべて居住者が自分で支払っている。
オーナーや管理会社とのやりとりも居住者が自分でやっており、借主はほとんど接点がない。
…ということは実はとても多いです。
例えば、「親が高齢で審査が通らなかったため子の名前で部屋を借りたけど、生活にかかる費用は親が自分で負担している」ようなケースなどがあります。
借主は「最初に契約書にサインはしたけど、以降お金は出していない」ため、部屋の借主にはなっているものの、自分に様々な義務があることを忘れてしまうのです。
居住者さんが特に大きなトラブルなく住んでいる間はよいのですが、
ある日突然、借主さんに青天の霹靂とばかりに問題が降りかかってくることがあります。
家賃は「普段誰が払っているか」に関係なく、借主に支払い義務があります。
家賃も、退去時の原状回復費用等も、契約書に書かれた費用の支払い義務は「借主」にあります。
居住者さんが家賃等を自分で支払っているという場合、
借主さんからすると「居住者が自分で自分の家賃を払っている」ように見えますが、
オーナー側からは「借主の代わりに居住者が家賃を払っている」と認識されています。
家賃の支払いが滞ったとき、原状回復費用が発生したとき、
オーナーは誰が住んでいるか、これまで誰が家賃を支払ってきたかに関わらず、借主に支払いを求めます。
居住者に対して支払いを求めることは契約上できません。
しないのではなく、できないのです。
(居住者が連帯保証人である場合などを除く)
よく、「居住者に支払いさせるから待って!」とおっしゃられる方も多いのですが、
居住者は基本的に支払いの義務はないので、借主さんが期日までに支払いをしましょう。
その上で借主さんが、居住者さんにお金を払ってもらうかどうかは自由です。
契約上の禁止事項等を居住者に「守らせる」のも借主の役割です。
お金の問題だけとは限りません。
居住者が迷惑行為などを行った場合なども、借主に連絡がいく可能性があります。
契約書に書いてある「禁止されている行為」などはすべて、貸主と借主の間の契約です。
極論、居住者は契約書に何が書いてあるのか、何が禁止行為なのかということを知らないまま、居住することができます。
オーナー側は、「借主が責任をもって、契約書の内容を居住者に伝え、指導する」と思って部屋を貸すのです。
オーナー・管理会社から直接居住者に指導が行われることももちろんあるとは思いますが、
本来は「借主が居住者に契約やルールを守らせる」ことになります。
法人契約の社宅など、途中で居住者が入れ替わるような場合は、新たな居住者になるたびに説明・指導を行うということです。
借主は、借りている部屋について適切に管理をする必要があります。
住んでいないのであれば、住んでいる人に適切に使用させなければなりません。
自分が住むわけではないからと適当に契約に判を押すようなことはせず、
契約終了まで借主の責務を忘れないよう、契約時に心構えをすることが大切です。
借主と居住者が違う場合に、居住者がどんなことを知っておくと良いのか、
居住者が違うことで起こりやすいトラブルなどについて書かれた記事が別途ございますので、
よろしければお目通しください。
▶ 学生さんに多い「親が契約者」のアパート・マンション一人暮らしでも、契約のことを知っておこう!
▶ 法人に社宅として部屋を貸すときに注意しなければいけないことは?
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