【はじめてのアパート契約】賃貸契約書ってどこを見ればいいの?
はじめて部屋を借りる、
または今まで親の名前で借りていたけど、これから自分の名前で部屋を借りる、という方の前に立ちはだかるのが、
アパートやマンションの「賃貸借契約(ちんたいしゃくけいやく)」。
文字がたくさん書いてあるし、よくわからないからと言われるままに契約してませんか?
契約書って、よくわからない…
「契約書(けいやくしょ)」って、むずかしくて、読む気がなくなっちゃうこともありますよね。
でも、ちゃんと内容を知らないままサインしてしまうと、
あとでトラブルになったり、お金が思ったよりかかったりして、
「えっ、そんなの聞いてないよ!」となってしまうことがあります。
たとえばこんなことです。
・引っこしの時に思ってたよりお金がかかる
・契約のルールを知らなくて、あとで文句を言われる
・住み続けられないと言われてしまう
でも、契約書って長いし、字が小さいし、説明を聞いてもよくわからないことも多いと思います。
ぜんぶはむずかしくても、「これだけは見ておこう!」というポイントをご紹介します。
契約書の書き方は不動産会社(ふどうさんがいしゃ:部屋を貸す人と借りる人のあいだに入ってくれる会社)によってちがうこともあります。
でも、書いてある中身、内容はだいたい同じです。
契約のときに出てくる書類は、おもに2つです!
実は、賃貸契約の書類というのはおおまかにわけて2つあります。
まずは
①賃貸借契約書(ちんたいしゃくけいやくしょ):→ 部屋を借りるときの「約束」が書いてある紙です。
「あなた(借りる人)と、大家さん(部屋を貸す人)はこういうルールで住みますよ」という内容です。
②重要事項説明書(じゅうようじこうせつめいしょ):→ 特に大事なことが書いてある説明書です。「重説(じゅうせつ)」とよばれることもあります。
これは、不動産屋さんがあなたに「この部屋はこういうところです」と説明してくれるときに使う紙です。
他にも、
念書(ねんしょ):とくべつな約束ごとを書いた紙
規約(きやく):住むときに守らないといけないルールが書いてある紙
などがついてくることもあります。
【ポイント!】
賃貸借契約書と重要事項説明書には、同じようなことが書いてある部分もあります
でも、重要事項説明書には「とくに大事なこと」が書かれています!
不動産屋さんから説明を受けるときは、まずこの「重要事項説明」から説明されます
重要事項説明書の大事なポイント
重要事項説明書というのは、不動産屋さんが
借りる人に対して「あなたが借りようとしているところは、こういうところですよ」と説明するものです。
重要事項説明書には、大きく分けて、次のことが書かれています。
1.契約を行う会社の情報
・不動産屋さんが「ちゃんと免許を持っているか」「誰が説明するのか」などの情報
2.部屋や建物の情報
・部屋を貸す人(大家さん)について
・建物がどんな場所に建っているか(土砂くずれや洪水の心配があるのか、ないのか)
・その建物にアスベスト(あすべすと)という危険な物質が使われていないかの調査をしているかどうか
・水道やガス、電気などの設備はどうなっているか
・部屋の中にはどんなものがあるか(例えばエアコンやキッチン)
3.契約に関する情報
・部屋を借りるためにかかるお金(家賃やその他のお金)
・どういうときに契約が「解除(かいじょ)」されるか(契約が無くなってしまうか)
・契約が終わった後、どうなるか(更新できるかどうか)
・どんなルール(居住用や事務所用)で使うか
・敷金などのお金をどうするか
・どんな場合に退去しなければならないか
【ポイント!】
重要事項説明書には、どんなことがあっても説明しなくてはいけない内容が書かれています。
その中でも、特にもめごとになりやすい、気をつけるポイントは、次のことです。
・お金に関すること
どんなお金がかかるか、契約が終わるときにどうなるか。
例えば、「家賃」「敷金(しききん)」「更新料」などのことです。
退去したときに「敷金(しききん)」が返ってこないケースについても書かれています。
・契約解除のルール
どういうときに契約が終わりになるのか。
更新ができるのか、などが書いてあります。
賃貸借契約書の重要ポイント
賃貸借契約書(ちんたいしゃくけいやくしょ)というのは、
「あなた」と「大家さん」が、お互いにどんな約束をしているかを書いた紙です。
この契約書にたくさん「第一条、第二条…」と書かれている「条項(じょうこう)」というのがみなさん読む気がせず飛ばしてしまうのかと思いますが、
よく確認しておきたい部分は次のとおりです。
■契約期間が終わったときどうなるのか
契約書には契約が終わる日(契約満了日)が書いてあります。
その日を過ぎたら、あなたはそのまま住んでいてもいいのか、
それとも引っ越さなければならないのかを確認しましょう。
また、契約が終わったときに、更新するためにお金がかかるかどうか、
手続きが必要かどうかもチェックしてください。
■お金に関すること
お部屋を借りるにあたって発生するお金は何種類もあります。
・家賃や共益費等
・敷金
・更新料(契約を更新するために必要なお金)
・違約金(約束を守らなかったときにかかるお金)
・手数料(更新事務手続きや、車庫証明の発行など)
・修繕等の費用(住んでいる間に部屋を壊したときの修理のお金)
・原状回復費用(げんじょうかいふくひよう:退去の時、住んでいる間に汚したり壊したりしたものを、もとの状態にもどすためのお金)
特に、原状回復費用はもめごとになりやすい部分です。
これについては詳しく説明するととても長くなるので、別の記事なども読んでみてください。
▶【賃貸初心者向け】退去時お金を請求されないために、何に注意して暮らせばいいの?
■禁止されていることや、やらないといけないことについて
賃貸住宅(ちんたいじゅうたく)に住むときに、やってはいけないことや守らなければならないルールが書かれています。
例えば、家賃を忘れず払うことや、
「騒音(そうおん)」を出さないこと、「ゴミの分別ルール」をきちんと守ることです。
■部屋の設備などが壊れた場合のこと
生活していれば、水がでなくなったり、エアコンがつかなくなったり、
うっかり物をぶつけて壁に穴をあけてしまうこともあります。
そういったときはどうすればいいのか、お金は誰が負担するのかなどが書いてあります。
「電池や電球などの消耗品は自分で交換してください」といったことも書いてあると思うので、よく確認しましょう。
■オーナーさんから契約を解除されるケースについて
どういうときにオーナーさんが「契約をやめます」、と言うのかが書いてあります。
家賃を払わなかったときや、決まりを守らなかったときなどです。
■退去について
別のところに引っ越したいときはいつ連絡すればいいかなどを確認しましょう。
くり返しになりますが、原状回復についてもきちんと目を通しておいてください。
■特約について
条項(決まりの項目)にない、特別な契約ごとのことです。
条項と特約の内容が別のことを言ってる場合は、特約のほうが優先されます。
だから、特約に書かれていることもきちんと確認しておくことが大切です。
■連帯保証人(れんたいほしょうにん)がいる場合
部屋を借りるときに連帯保証人が必要な場合もあります。
その場合、連帯保証人について書かれている内容もよく確認しておきましょう。
連帯保証人とは、あなたが家賃を払えなくなったとき、
モノを壊したり汚してしまったお金が払えなかったときに、
代わりにお金を払ったり、あなたといっしょに責任をとってくれる人です。
その人が契約にどんな責任を持っているのかもチェックしておくことが大切です。
その他の契約書類
この他、
「使用細則(しようさいそく)」であるとか、「別紙のペット契約条項」であるとか、
入居する物件や、契約内容によって、別の紙を渡されるかもしれません。
わざわざ別の紙にしてあるということは、大事なことだということです。
流れ作業でサインやハンコをしないように、気をつけましょう。
契約内容について知っておけば、トラブルになったとき、自分を守ることができます。
契約書は難しい内容が多いかもしれませんが、重要なポイントを知っておくことが大切です。
もし、わからないことがあれば、遠慮せずに不動産屋さんに聞いてみましょう。
そして、重要事項説明書や契約書は、退去するときまで、きちんと保管しておくことも大切です。
部屋を借りることは、決して簡単ではありません。
でも、契約書をきちんと理解し、必要なことを知っておけば、安心して暮らせるようになります。
悪質な管理会社やオーナーにだまされないよう、
しっかりと知識を身につけて、トラブルをさけるようにしましょう!
北海道恵庭市の不動産会社
(株)不動産の窓口
他、参考ブログ記事
他にも賃貸契約の内容の理解を手助けする記事がございます。
よろしければご参考にご覧ください。
▶学生さんに多い「親が契約者」のアパート・マンション一人暮らしでも、契約のことを知っておこう!
▶高額な原状回復費用に「国交省ガイドライン」で対抗…する前に知っておきたい注意点!
▶何書いてあるか全然わからない!「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」て結局なんなの?
▶【善管注意義務って?】退去時お金を請求されないために、何に注意して暮らせばいいの?
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