5年越しの相続相談 ~生前のご相談から買取に至るまで~
年を跨いでのご相談は多数あります。
その中でも、生前の相続に関するご相談は数年規模でのご相談となります。
弊社の相続に関するご相談は社長である私が責任を持って何年越しになろうとも、最後までお世話させていただきますのでご安心ください。
親が施設に入院。退院の見込みがありません。 残された実家はどうしたらいいんだろう…
先日、とある物件が売れました。
この物件は弊社にて買取させていただき、建物を解体後、更地として売却いたしました。
プライバシーに配慮し、個人を特定できるような内容は表現を変えさせていただきますが、このようなご相談は近年、非常に多くなっております。
また、このようなご相談に対応すべく日々研鑽しております。
売却から遡ること5年、ご夫婦でご来社されました。
因みに事前連絡等はなく、タイミングよく私がいたのでご対応することができました。
もし相続など込み入ったご相談の場合は、事前に、その概要とご予約のご連絡をいただけますと、スムーズに対応させていただくことが可能となります。
ご相談内容は、
お母様が施設に入院されており、もう家には戻れないとのことで家の売却(買取)を希望。
また、お母様が生活保護を受けていることから、市役所からも資産を売却するようにと言われているとのことでした。
「理想的な解決法」が望まれていなかったり、実行できないときもあります。
ご家族は遠方のため家の管理もできず、市からも処分するよう言われ、お母様は退院の目処が全くないなか、なんとか売却して様々な負担を減らしたいとのご相談でした。
ご家族の話を聞き、ここまでで考えられるプラン
① 仲介による中古住宅としての売却
② 建物を解体し更地として売却(仲介)
③ 弊社にて買取
これらのプランを実行するにあたって、
もしも、お母様が認知症などで判断能力が欠けている場合は、後見人等を選任しなければなりません。
後見人が仮に選任されたとしても、任意後見制度とは違い、財産を守ることに主を置きますので、成年後見制度にて不動産を売却することは非常に難しくなります。
参考ブログ 相続人の高齢化問題
URL https://f-madoguchi.jp/contents/2183
>基本的には、判断能力が衰えた人の「財産を守るため」のもので、弁護士や司法書士が選任されることが多いです。>「財産を守るため」が大きな役務となるため、自宅などの売却をすることは非常に難しくなります。
「売却したい」とのご相談者様のご意向はわかりましたが、
所有者であるお母様のご意向と判断能力の確認が必要となりますので、後日お母様に会いに施設に伺いました。
お母様はご高齢ではありましたが、最低限の判断能力はありましたので後見人などの問題はありませんでしたが、
「家を売ったら帰る場所がなくなるよね」「どこに帰ればいいの?」と娘さんにか細い声で言い、娘さんもそれをはっきりと答えることはできませんでした。
はっきり、とは、もうここから退院できないんだよ、ということです。
お母様にとっては、慣れ親しんだ家は生きる希望の一つです。
私が「わかりました、おばあちゃんにとって帰る家ですもんね、元気になって早く帰りましょうね」と言うと涙を一粒流し、軽くほくそ笑み、ヘルパーさんとお部屋に戻っていきました。
ご相談者様には、
「申し訳ございません、僕はおばあちゃまから生きる希望を取ることはできませんでした。また、あくまでもご本人が所有を希望する以上は別の方法を考えましょう」
と答えることしかできませんでした。
お母様のお気持ちを聞き、ここまでで考えられるプラン
ご相談者様にとっての、大きな問題は3つ。
① お母様が生活保護受給のため資産を持つことができないこと
② 遠方のため家の管理が負担となっていること
③ 相続のこと
①については、市役所と相談し、必要があれば不動産会社としての意見や書類の作成もすることとしました。
②については、弊社が定期的な巡回と、何かあった際はお手伝いすることとしました。
③については、何年後であっても私の会社にて最後までご協力させていただくということ。
そして、今のうちに出来ることがあるのかないのかを、まず見つけることと、やれることがあればそのサポートを弊社がすることとしました。
アレをコレをしなければ…と悩んで進まないよりも、相談することで「できること」を知る道があります。
相続では、ほとんどの方が、「そろそろ対策しよう」とか「できることは少しずつでもしていこう」と思っておられます。
実際に、「相続、相談っていうけれど実際何から始めればいいの?」という質問がほとんどです。
参考ブログ
不動産の相談って、何をどう相談すればいいの?
https://f-madoguchi.jp/contents/3371
不動産の窓口にできること~不動産相続編~
https://f-madoguchi.jp/contents/3413
まずはじめにすることは、「何をすればいいの?」なんです。
相続で一番はじめにしなければならないことは、状況の把握です。
現金がどれくらい?
預金はどこの銀行にあって、通帳、印鑑、キャッシュカードは?
どこの保険で保障の内容は?
親族は今どこで何をしている?
などたくさんのことがありますが、まずは「しなければならないこと」を考えて考えて時間だけが経過して、
いつの間にか話が消えてしまうより、「できることはなにか」を知ることだと私は考えます。
そのためには「把握」です。
把握とは、「今から税金対策をした方がいいのか」「兄弟間で約束ごとをしておいたほうがいいのか」ということではありません。
サポートさせていただく私ども…専門家に概要を伝え、把握させていただくことが一番の近道となります。
今回の件では、お母様の生前に相続としてやれることはありませんでした。
正確にいうと、「やる必要があること」はありませんでしたということです。
何がやれるのか?を把握することはとても大きなことです。
それは、ご相談者様の安心にもつながります。
勿論、当社にご相談いただきましたので、その次にやらなければならないことについては説明させていただきました。
誰がどう相続するのか
そのためには何をしなければならないのか
繰り返しとなりますが、
当社がご相談を受け
状況を把握させていただき、
さきほどの対策(プラン)によって、今回のご相談者様の3つの問題が解決されたわけです。
このように、ご相談者様とともに最適なプランを考えるのが「不動産の窓口(恵庭)の相続相談窓口」となつております。
生前からの相談、亡くなられた後のプラン考案、行政書士・司法書士との連携、そして買取まで
それから2年ほど経ち、お母様が亡くなられたとのご連絡をいただきました。
ご相談者様にとってお母様なわけです。
私も数年前に経験しましたが、実の親が死んでも、悲しんでる暇がないのが現実です。
病院や施設からは直ぐにご遺体を運搬してくれと言われ
やれ葬儀だ、誰を呼ぶだ、市役所への手続きだ、火葬の許可だ、と実の親が死んだその瞬間からやらなけらばなりません。
しかも、ほとんどの場合、初めてかそれに近い経験値でやらなければならないのです。
右も左も分からないまま、あっという間に1週間
やっと右だと思ったら、あっという間に49日が経過します。
その間、親との別れの悲しみや想い出などに浸ってる暇は全くありません。
49日が過ぎた頃、やっと肩の荷が降り、どっと疲れがやってきます。
同時に走馬灯のように親との想い出で湧き出てきます。(私の主観が入ってます)
49日が過ぎ、ひと段落ついてからも、今度は3か月以内に終わらせなければならない手続きなどがあります。
大体の方がその頃から、ご相談されてた不動産相続について再開されます。
そこでまたやらなければならないことが増えるわけです。
やれ相続だ、やれ必要なものはなにだ、やれあそこに行ってくれ、やれここにきてくれ等々。
あっという間に1年が経ちます。
今回のような場合では相続人の状況によって、いくつかの方法に分かれます。
① ご子息(相続人)が複数いて、皆さんが連絡を取り合えること、関係が良好で皆さんが理解していること、また協力が得られる場合。
② ご子息または相続人が一人の場合。
③ ご子息(相続人)が複数いて、連絡がとれない、関係性もあまり良くなく、協力的ではない場合。
ア ①②の場合は、法定相続を第一手段と考えます。
これは相続手続きが楽で費用も最小限に抑えられます。
ご子息複数で相続していただき、その後、当社にてお取引させていただくこととなります。
イ ③の場合は、司法書士などに依頼して分割協議によって相続していただいた後に、当社にてお取引させていただくこととなります。
状況に応じて、何が最適な方法なのかを、一緒に考えさせていただき、最適な方法をご提案させていただきます。
今回の例では、本来はアが最適な方法でしたが、ご姉弟がおられ、弟様が施設に入院されているとのことで、
イの方法で相続をしてもらい、そのうえで買取をさせていただきました。
不動産の窓口(恵庭)は、分割協議による相続であっても、
行政書士や司法書士と連携し、ワンストップにて、
大切なお客様の不動産を、その想いとともに買取させていただきます。
TEL 0123-33-3939
この家いくらするの?
この土地いくらするんだろう?
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お気軽にご相談ください!
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